修学旅行や観光で多くの人が訪れる日光。電車で日光東照宮や中禅寺湖、華厳の滝など日光の名所を巡る最初の玄関口が日光駅ですが、この経路には東武電鉄とJR東日本の2路線があり、到着する日光駅には東部日光駅とJR日光駅が少し離れたところに存在します。東京方面から向かう場合、どちらの路線がお得か紹介します。
【不思議な駅を探検】 |
電車での経路
多くの観光客が利用する東武日光駅と静かなたたずまいのJR日光駅。徒歩5分程度の距離しかないのにも関わらず、東武日光駅の賑わいに比べるとJR日光駅は閑散としています。
それもそのはず。JR東日本が平成18年(2006年)に東武電鉄との特急列車の乗り入れが開始され、JR新宿駅に乗り入れしたことで、東武電鉄の特急スペーシア号鬼怒川とJR特急日光や鬼怒川がJR新宿駅に発着するようになったことで、多くの観光客が東武日光駅を使うようになりました。
【すぐに旅行へ行きたい】 |
東武日光駅の場合
【東京方面から東武電鉄を使った場合】
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新宿駅から日光へ行く場合、直通ではJR特急日光の朝1本しかしなく、またJR特急鬼怒川と東武電鉄特急スペーシア鬼怒川もありますが、2つの特急を併せて、午前、昼、夕方の1日3本しかなく、なおかつ下今市で乗り換えとなります。
現実的には浅草駅か北千住駅から東武電鉄の特急に乗る人が多い状況です。
また、日光の場合は、JRでは往復割引などのおトクな切符があったり、東武鉄道は日光地区の鉄道やバスが乗り放題の東武フリーパスががありますので、行く前に一度調べてみると良いです。
JR日光駅の場合
【東京方面からJRで行く場合】
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JRの路線で行く場合は、東北新幹線で宇都宮へ行くか、湘南新宿ラインまたは東京上野ラインで宇都宮から日光線へ乗って行く方法があります。
普段から湘南新宿ラインや上野東京ラインの利用している方には、馴染みのない東武電鉄よりも安心かもしれません。
また、いつも利用していると「終点まで行ってみたい」という衝動にかられ、そういった冒険心のある方にはおすすめします。
どの路線がお得か
さて、日光へ行くにはどの路線にするかとても悩みます。
リムジンバスや普通に車で行くことを含めると、選択肢が多すぎるので、ここではあえて電車で行く場合、どれが良いか見てみます。
まずは新幹線の場合、東京から日光まで約1時間45分(乗車時間1時間37分)と一番早く到着しますが、運賃が通常で5150円(特急自由席2510円)と一番割高になります。
新宿から特急日光を乗って直通で東武日光駅へ行く場合と、スペーシアきぬがわで下今市駅で乗り換えの場合の両方とも約2時間で到着します。運賃も往復切符を購入すれば6800円と片道3400円で行けます。
ちなみに東京駅から東武電鉄を使っていく場合、北千住駅で東武日光線に乗り換える方法が一般的でこの場合約2時間15分で到着し、北千住から特急を利用した場合の運賃は通常約3200円となります。
最後に新宿から湘南新宿ラインまたは東京から上野東京ラインの快速に乗って行く場合、約2時間30分(乗車時間2時間20分)、運賃は2640円と安く行けます。ただし、グリーン車を利用した場合、土日利用(乗車前に購入)でプラス800円かかりますので、3440円となります。
お金をとるか時間をとるか、はたまた楽をとるかと別れるところではありますが、実際には住んでいる場所がスタート地点となりますので、そのスタート駅によってどれが最も良いかわかれるところです。
ということで、横浜に住んでいる私にとっては、横浜から日光までを考えると、時間はかかってもできるだけ楽な方法の上野東京ラインを選びました。
【宿泊予約には】 |
上野東京ラインで日光へ行く
普段の旅行はもっぱら車を使うのですが、今回は電車を使って観光。というのも今回は夫婦二人で観光することに。
家族5人ではどうしても車の方が便利で安いのですが、お酒好きの私たちにとっては旅館まで飲めないのは死活問題。
できれば旅の途中に地元のお酒を満喫ながらの旅をしたいと常々思っていました。。
普段ならどちらかが我慢(私が多い)するのですが、今回は気にせず地元のお酒を試飲しながらの電車の旅。
時間はかかっても急ぐ旅でもないので、上野東京ライン(湘南新宿ラインでも可)で横浜から宇都宮まで普通列車で行くことに決定。ただ、せっかくの旅ですからグリーン車で旅の気分を満喫。
宇都宮駅まで約2時間30分の旅となりました。
宇都宮駅へ到着
ようやく宇都宮へ到着。新幹線を使えばもっと早く着くのですが、まあ、これも旅の良さ。
ちなみに、今回の旅は夏休み期間中でもあったため、「青春18きっぷ」が発売されており、(この年齢で青春というのは恥ずかしいが)これを使用しての旅となりました。
ちなみに青春18きっぷは次の通りで、特に年齢制限はありません。
全国のJR線の普通列車が1回あたり2,410円で1日乗り放題です。1人で5回分または5人までのグループ利用ができます。
※北海道新幹線(新青森~新函館北斗間)及び道南いさりび鉄道線(木古内~五稜郭間)はご利用になれません。当該区間をご利用の場合は、別途ご利用になる区間に有効な乗車券類が必要です。
※なお、有効な「青春18きっぷ」をお持ちのお客さまが、「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」を別途購入し、併用でご利用になる場合は、北海道新幹線の「奥津軽いまべつ~木古内」間及び道南いさりび鉄道線の「木古内~五稜郭」間を一枚につきおひとり片道1回ご利用になれます。出典:JR東日本より転用
日光線のホームに到着すると表示が全て行書体となっていました。早速、日光の旅の雰囲気を感じさせます。
豆知識ですが、日光線は2020年で開業130周年です。ちなみに日本で初めて鉄道が開通した桜木町駅(昔の横浜駅)の開業が1872年(明治5年)ですので、開業148周年、ということは、日本で初めて開通した鉄道の18年後には日光線が開業したことになます。
出発まで40分ほどありましたので、待合室でひと休み。
待合室も大正ロマンの雰囲気があり、また旅の情報も置いていたので待ち時間もそんなに気になりません。
それもそのはず。待合室を待つだけのスペースにせず、観光情報の発信として2020年3月にJR東日本が改良し、栃木の文化をコンセプトとして日光線沿線の歴史や文化を紹介しています。
待合室の色も日光線の沿線カラーであるえんじ色を基調とし、大正風を感じさせる雰囲気になっています。
さて、のんびりと待合室を見学していると発車10分前くらいに電車が到着。
電車は一昔前に都心でよく見かけていた通勤電車205系の4両編成。この時乗った電車は普通でしたが、運が良ければ内装を大変身した「いろは」に乗ることもできます。
さて、ここから約50分かけてJR日光駅へ向かいます。
JR日光駅到着
到着するとこれまた大正ロマンを彷彿とさせる駅舎で、とても静かな駅です。
自動改札(青春18きっぷなので駅員さんに見せるだけ)を抜けると、天井が高いコンコースがあり、駅員さんが良好客を出迎えます。
出口に向かって左側に階段があり、入り口には「JR日光駅ホワイトルーム」「旧国鉄日光駅一等旅客専用待合室跡」の表示があります。
当時、一般の人は立ち入ることが出来なかったはずですが、今では誰でも自由に見学できるます。
上には大きなシャンデリア、当時の面影を残すカーテンに床はワックスがきれいに塗られているフローリング。
大正時代の華族の人たちがここで談笑しているのが目に浮かびます。
ホワイトルームの説明が書いてあります。
「明治・大正の面影そのままに保存されている白亜の洋館。一時は閉鎖されていましたが、1989年にホワイトルームとして新たに開設。今では多目的ホールとして写真展などが行われています。またシャンデリアは当時のまま残されています。」
外の外観です。駅舎の出口の天井には泣き鳴竜が描かれていますが、残念ながら叩いても鳴きませんでした。
終わりに
修学旅行で有名な日光は車で行くよりも電車で行くとをおすすめします。
中禅寺湖や華厳の滝、戦場ヶ原など車でないといけないところも多いですが、東武日光駅の駅前にはレンタカー屋さんがいくつもあり、前もって予約しておけば、不便なことはありません。(もあります)
【レンタカー予約には】 |
東武日光駅から徒歩で30分歩くと日光東照宮ですが、その道すがら、お土産屋さんや食事処など楽しみながら散策できます。
日光駅と東部日光駅は徒歩5分程度ですので、住まいの場所によって東武電鉄を使うかJRのみで行くかかと思います。
最後に、今回紹介しませんでしたが、JRで行場合、宇都宮駅を経由しますので、帰りがけに宇都宮餃子のお店に立ち寄れるというのもオプションとしてもおすすめです。
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