最近ではおうちの庭やバルコニーでバーベキューするファミリーが多くなり、ホームセンターでも手軽にバーベキューセットが売られています。ただ初心者の場合は焼き方が難しく丸焦げにした経験もあるかと思いますが、誰でも簡単に美味しく焼けるおすすめが七輪と備長オガ炭のセットです。ここでは、七輪の魅力と正しい七輪とオガ炭の使い方を実際に私の体験談からお伝えし、是非とも七輪の魅力を知ってもらえればと思います。
Amazonの「アウトドアの人気100選 」
七輪のすごいところ
経済的である
もともと七輪(七厘)の語源は通貨単位や重さの二つの意味があり、その当時の通貨で購入する炭の量やその重さで焼けたと言われています。ただ本来その量では焼けないのですが、いわゆる「少ない炭で煮たり焼やいたりすることできる」という意味から名付けられたと言われています。どちらにしても江戸時代ではとても経済的で日常的に使われた七輪は庶民に重宝されていました。
通常のバーベキューコンロよりも熱効率が良く、実際に七輪と比べたところ、炭の消費量は七輪の方が少なく済んでいます。
熱効率が良い
一般的に七輪の原料が珪藻土で作られています。
珪藻土の特性として保温効果が高く、赤外線の発生量も多いため熱効率が極めて高いです。これにより炭の量も少なくて済みます。
ちなみに珪藻土とは珪藻と呼ばれる植物性プランクトンの死骸が殻だけ残り、堆積し化石化して固まった岩石です。殻が完全に壊されていないため小さな穴が無数に存在することで空気層が作られ、それにより断熱性、耐火性、保温性、給水性と優れています。
新素材的なイメージが強く、お風呂上がりのバスマットに珪藻土を利用した珪藻土マットが有名になりましたが(我が家でも重宝しています)、実は昔から日本の生活に溶け込んでいたんですね。
旨味はそのまま触感が美味しい
炭火は炎の熱によって食材を焼くのではなく、近赤外線(波長は0.72~1.5μm)と遠赤外線のダブルで放出された放射熱(輻射熱)の電磁波によって食材を焼きます。
近赤外線は、食材の分子を振動させその摩擦熱で過熱するため、食材の中が素早く焼けます。いわゆる電子レンジと同じ原理です。これに遠赤外線の食材の表面を素早く加熱し旨味を閉じ込めることにより、ムラなくカリっと焼けます。
ちなみに安い海外製の木炭の場合、薪に近い状態の為、赤外線量が少なく熱せられた高温の空気によって食材が焼けます。そのため表面側は焼けていても中身は生ということが大いにあります。
炭火から発せられた赤外線が七輪の珪藻土によって増幅させることで、効率よく赤外線が食材に当たるため、表面がパリッと焼け、中はギュッと旨味を閉じ込めて焼くことができます。
例えば分厚い肉を焼く場合、バーベキューコンロでは火力調整が必要になりますが、七輪の場合はその火力調整の必要はなく、じっくりしっかり焼くことが出来ますので初心者でも簡単に焼くことが出来ます。
実際に七輪で焼いてみました
我が家の七輪
七輪と言えば丸型を思い浮かべるかもしれませんが、実際に家族でバーベキューをするにはこの長方形タイプがおすすめです。ちなみに下の小窓が二つ空いていますが、あそこから空気が入って炭の燃焼と助けます。
炭を準備
七輪でおすすめはオガ炭です。今回はホームセンターで購入したえびす備長のオガ炭を使います。これはオガ炭の中でも特に火持ちが良く匂いも少ないのが特徴で、オガ炭を検討している方はおすすめです。
通常どのオガ炭も備長の成型炭ですので、備長炭のおいしさはそのまま残し、欠点である火おこしの難しさをなくしています。よく、炭火焼きを売りにしている焼肉屋さんの多くはオガ炭を使用しています。
【ブログ紹介】 |
初めての場合、火おこし前にある程度炭の量を確認するために並べておくこと良いでしょう。ちなみに、この量で家族4人(大人2人の高校生2人)でも十分持ち、熱量が下がって追加で炭を足す必要はありません。
炭の火おこし
炭の火おこしをする場合、七輪(通常のバーベキューコンロでも同様)で直接行うことはなかなか火が炭につかず時間がかかりますので、火おこし壺を用意しておくことをおすすめします。私の場合は、火おこしと火消しが同時行える壺を利用しています。
ちなみに火消しが必要な理由は、バーベキューを終わった後「消し炭」を作るためです。「消し炭」は次の火おこしの着火の役割になりますので、バーベキューが終わった後は放置せず、火消し壺に入れてください。
全て新品のオガ炭を使って火おこしを行う場合、着火剤だけではすぐに火がつきません。この場合、バーナーを使って一極集中して着火させます。この時、気を付けることは、使用しているバーナーのガスボンベが熱くならないことです。熱くなってしまうと爆発の危険がありますので、ガスボンベを利用する場合は注意してください。
「消し炭」がある場合は、初めに固形燃料(よく旅館の一人用鍋を温める薄青い燃料)を1つ火おこし壺に入れ、その上や周りに「消し炭」を置き、固形燃料に火をつけます。多少「消し炭」に火がついてきたら、必要な分の新しいオガ炭を入れて20分程度放置しておくとで全体的に火がついていきます。
オガ炭の火おこしのポイントは穴を上に向けておくことで、上昇気流で穴の内側から火がついていきます。また、注意点として、「消し炭」は新しい炭よりもろくなりやすいので、新しい炭が消えない程度に火がついたら、火おこし壺から出し七輪に入れて下さい。
ちなみに火がついたオガ炭の燃焼を動画でアップしました。5秒程度で短いですが、イメージできるかと思います。
具材を置く
さて、やっとのことで炭に火がついたら早速具材を乗せていきます。焼き鳥やサザエのつぼ焼き、ホタテなどを乗せていきます。
通常のバーベキューコンロでは意外と焼くのが難しい具材で、特に焼き鳥の場合は牛肉と違ってしっかり中まで焼きなおかつ周り焦げない程度にパリッと焼く必要があるのですが、七輪とオガ炭のダブル効果で、火加減を調整せずに美味しく焼けました。
ホタテも特に何もせず放置しておいたのですが、とても美味しく焼きあがりました。その横には冷凍のコーンにバターを乗せて焼いています。トウモロコシは子供たちの大好物なのですが、スペースを取るので今回は冷凍コーンを使いました。
焼きあがっているホタテの動画です。美味しさがわかれば良いですが。
おまけ
バーベキューのしめのデザートは、やはり焼きマシュマロです。高校生になってもこの焼きマシュマロは大好物です。ちょっと火遊び感覚もあって楽しいですね。
この炭を見てもらうとわかるのですが、これは炭を追加することなく。初めに火おこししたオガ炭です。これを火消し壺に入れ冷めれば「消し炭」として次回に利用できますのでとても経済的です。オガ炭は安い木炭と違い値段が高いですが、火持ちはよいので、結果として経済的です。
まとめ
七輪を使ってバーベキューをすると、効率的な燃焼によって様々な具材を焼くことが出来ます。炭をオガ炭にすることで誰でも簡単に焼けますので、是非おうちでバーベキューを考えているファミリーにとってもおすすめです。
ただどんなものにも欠点はあり当然七輪もあります。それは重いことと大人数でのバーベキューには不向きなことです。そのためバーベキュー場やキャンプで利用するには不向きですのでその点はご注意ください。
【ブログ紹介】 |
最近流行り始めているおうちでのバーベキューでのトラブルをよく聞きます。ご近所の迷惑をかけないように配慮し、地域のルールを守って楽しくバーベキューを楽しんでください。
最後に、キャンプ初心者にとってどんなグッツをそろえればよいかわかりやすく紹介してくれる「Amazonキャンプ初心者ストア」を紹介しておきます。
それではまた!
コメント