お庭バーベキューには炎と匂いが少ない炭選びがポイント

キャンプ
出典:マンマパパより

自宅の庭でバーベキューをやってみたいと思っても、煙や匂いでご近所には迷惑がかかるし。そのような悩みを解決するには炭選びがポイントとなります。ここでは炭の特徴から初心者にも扱いやすく庭でのバーベキューに向いているおすすめの炭を紹介します。炭の付け方も簡単に教えます。

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炭と言っても色々あるし。安い炭でもいいかなって思っていたんですけれど。

安い炭は炭素純度が低く、燃焼の質が悪いんです。お庭で使うには炭素純度の高い炭を選ぶことをおすすめします。純度の高い炭は、燃焼時の炎がほとんどでませんので煙も少なく済みます。

【参照ブログ】バーベキューコンロもやはり重要

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炭の種類と特徴

バーベキュー用の炭には大きく分けて5つの種類あり、それぞれ特徴があります。

炭の種類 輸入木炭 オガ炭 切炭(黒炭) 備長炭 着火加工形成炭
着火のしやすさ 🔥🔥🔥 🔥🔥 🔥🔥🔥🔥 🔥 🔥🔥🔥🔥
燃焼時間 🔥🔥 🔥🔥🔥🔥 🔥🔥🔥 🔥🔥🔥🔥🔥 🔥🔥🔥
熱量 🔥🔥 🔥🔥🔥🔥 🔥🔥🔥🔥 🔥🔥🔥🔥🔥 🔥🔥🔥
煙・匂い 多い 少ない 少ない 少ない 着火時多め
特徴 価格安い 安定した火力 バランス良い 上級者向き 初心者向き

輸入木炭

輸入木炭は、マンゴローブやユーカリの木を炭にした黒炭で、いわゆるホームセンターや100円均一でも売られている安価で一番馴染みのある炭です。炭素純度が低く燃焼時間は1~2時間程度。煙や匂いは強く、炭というより薪に近いです。

オガ炭

オガ炭は、その名の通りおが屑を圧縮して加熱し形成した炭です。素材はカシやナラ、杉等、様々の木炭粉が使用されています。一般的にはオガ備長炭として売られており、備長炭の性質が似ているため、炭素純度が高く長時間の燃焼と安定した火力がありますが、着火には手間と時間がかかります。炭火焼きの焼肉屋さんが多く使用されています。

切炭(黒炭)

ナラやクヌギの木を500~700度で焼いた黒炭です。一定の長さに切り揃えているため切炭と呼ばれ、岩手の切炭が有名です。炭素純度は高めで、火がつきやすく、火力も安定しているためコントロールしやすく、燃焼時間も2~3時間と長くバランスの取れた炭です。また、備長炭よりも安価なので、初心者から上級者まで幅広く指示されています。

備長炭(白炭)

カシの木などの硬い木を1000度以上の高温で焼いた炭です。白炭とも呼ばれ、炭素純度が高く、叩くとキーンという金属音がなるのも特徴的です。産地としては紀州や土佐、日向が有名で、他にも作られているようですが偽物も少なくありません。

煙は少なく匂いもつきにくいため、庭でのバーベキューには良いかと思われますが、着火にはとても苦労しますので、中級者でも着火には手こずりますので上級者向きです。

備長炭をチャレンジする場合、火おこし器が必須で、着火剤だけでは難しく木炭を火種にして長時間燃焼させる必要があります。

着火加工形成炭

木炭粉やヤシ殻を主原料に着火剤を混ぜて圧縮形成された炭で、レンコン型や豆炭型、筒形などで形成されたものが良く売られています。

欧米のバーベキューではこの豆炭型が一般的に使用され、チャコールブリケットと呼ばれています。豆炭で検索するとチャコールブリケットも表示されています。

着火剤入りが多く、比較的短時間で着火しやすいので初心者向きですが、落ち着くまでは黒い煙や匂いが強いため、周囲にあまり迷惑をかけられない住宅地での庭バーベキューには注意が必要です。

他にも・・豆炭

豆炭はもともと日本の家庭用燃料として開発され、いくつかの石炭に木炭粉と消石灰など混ぜて丸く成型されて作られています。

長時間燃焼するため火鉢やあんかに入れて暖をとることに使われますが、匂いが強く直火の場合食材に独特の豆炭の匂いが着くため、バーベキューには向いていません。鉄板焼きや煮込み料理、ダッチオーブンの上蓋に乗せて加熱するのに向いています。

また、冬のキャンプでのテント内で暖を取るとき(ストーブに煙突を付けないと一酸化炭素中毒になります)に利用されます。

豆炭とチャコールブリケットを一緒に考えて、豆炭あんかにチャコールブリケットを使って暖をとろうと考える人がいますが、基本的には間違いです。

なるほど。こうやって見てみると、炭の特徴によって庭に向いている炭とそうでない炭がわかりますね。

そうですね。比較的煙や匂いが少ないオガ炭、切炭、備長炭がおすすめですね。また、着火加工形成炭は炭によって着火時の煙や匂いが強いので、よく調べる必要があります。

【参照ブログ】お家でバーベキューには七輪とオガ炭がおすすめ

庭に向いているおすすめの炭

初心者向け

比較的に着火が用意で、火力が安定し、初心者でも扱いやすいおすすめの炭です

岩手切炭

岩手県木炭移出協同組合の国産岩手木炭です。

数ある炭の中でやはり岩手の切炭は一番バランスが良く、初心者にとっても差ほど難しくなく着火できます。

長さを10cmに切り揃えているため使いやすく、木材が広葉樹を使用しているため、中身が詰まって火持ちが良く熱量も高いのが特徴です。嫌な煙もなく備長炭と差ほど変わらないとの口コミもあります。

また、この商品は農林水産省における地理的表示(GI)保護制度導入品です。

ちなみに地理的表示(GI)保護制度導入品とは一言で言うと「ここにしかない」ことを証明してくれる制度です。いわゆるブランド産品と呼ばれているもので、例えば神戸ビーフとか夕張メロン、いぶりがっこなどがこれに当たります。

岩手切炭などのGI保護制度導入品には以下の企画検査に合格した商品のみが「岩手木炭」「岩手切炭」「IWATE CHARCOAL」の名所として使用できます。

  • 規格検査に合格した産品
  • 精煉度8度以内の炭質規格
  • 炭化しづらい下部を必ず切り落として商品化
  • 全生産品を協会が検査

値段は高めですが、バーベキュー初心者には是非おすすめできる炭です。

エコココロゴス ダッチチャコール

もともとダッチオーブン料理用として売り出されている着火加工形成炭ですが、バーベキューにも問題なく使えます。

表面が着火しやすいように加工されていて、バーナー式のライターで1点集中してしばらく炙ると数分で全体的に火が回ります。ただし着火剤が塗られているわけではないため、100円ライターでは厳しいでしょう。

形が均一のため火力のコントロールもしやすく、持続時間もそこそこ長めですが、火力が弱いのが難点ですので、バーベキュー中に足して調節が必要です。

主原料はヤシガラで自然に優しく安心して使用でき、着火時での煙や匂いは起こりにくいため、バーベキューが初めての方には向いています。

中級者向け

コツをつかめば誰でも着火できる炭です。

炭職人 オガ炭 オガ備長炭 

オガ備長炭の白炭です。通常、オガ炭の形状は四角形なのですが、これは六角形の形状のため、バーベキューコンロや火おこし器に隙間なく詰めやすいのが特徴です。

長時間の燃焼と煙が少なく爆ぜず室内でも使用でも可能ですので(換気は必要ですが)、庭でのバーベキューでは問題なく利用できます。

問題は着火の難しさですが、次の方法を行うと上手く着きます。ただし着火にはゆとりを持って行うと良いでしょう。

  1. オガ炭は簡単に折れますので短く折って、縦(穴を上)にして火おこし器に入れる。
  2. ガスバーナーを使って短いオガ炭をメインに火を炙る。
  3. トーチバーナーで火を炙った箇所が白くなりはじめる。
  4. うちわなど(扇風機も可)で風を送って少しずつ全体的に火がつき始める。
  5. オガ炭が全体的に白くなったら出来上がり。

着火剤や新聞紙を使うと煙や匂いが強く出て、周り近所に迷惑をかける可能性が高いため、トーチバーナーを使うことをおすすめします。

また使用した炭は灰せず、専用の容器に入れて火を消しておくと、次回バーベキューするときの種火の役割となり火おこしがしやすくなります。この炭を消し炭と言います。

広い庭なら

隣の家が遠い家なら、アメリカスタイルのバーベキュースタイルがおすすめです。

キングスフォード オリジナルチャコール 

アメリカで定番のバーべキュー用チャコールブリケットです。

キングスフォードのチャコールブリケットの歴史をひも解くと、約100年以上前のアメリカまでさかのぼります。当時、車のフォード社の創設者ヘンリーフォードが、車のボディーに使われていた木材(その頃は鉄ではなく木材を使用していた)の木くずに頭を悩ませていました。そして、木くずの再利用に着目したのが、当時から人気が高かったバーベキューで、木くずをまとめてチャコールブリケットをとして販売したのがきっかけです。今でもアメリカにとって人気の高いブランドとして位置づけられています。

現在では、建築端材などの天然の木材を使用し、素早い着火性と高い燃焼効率、そして長い燃焼時間と三拍子そろった炭です。

デメリットとしては、着火直後から安定するまで煙が多く、隣近所が近い住宅地には不向きですのである程度広い庭が必要です。

ウェーバー チャコールブリケット

使い勝手は、キングスフォードのチャコールブリケットと大きな違いはなく、煙の量、熱量、持続時間などそれほど変わりません。原材料が天然のココナッツの殻を使用しており、環境にやさしい素材となっています。

ウェーバーのバーベキューコンロ とセットで勧められているチャコールブリケットで、このコンロは無煙でバーベキューができる代物ですが、チャコールブリケットの方が着火時安定するまで(15分程度)は煙が多いので、結果的にキングスフォード同様、隣近所では注意が必要です。

まとめ

庭でバーベキューをする場合、煙と匂いには十分に気を付けなくてはなりませんが、それ以上に大声で騒いだり、夜遅くまでバーベキューを行うのは完全なマナー違反です。

ご近所付き合いが良好であれば多少のことであれば大目に見てくださいますので、庭でバーベキューをする前には必ずひと言ご挨拶をして、気持ちよくバーベキューを楽しみましょう。

最後に、キャンプ初心者がどんなグッツをそろえればよいかわかりやすく紹介してくれる「Amazonキャンプ初心者ストア」もご覧ください。

それではまた!

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